
相続した実家、売るまでどう管理?空き家管理と売却の進め方
不動産売却の4コマ|第10話
相続した実家、売るまでどう管理?
空き家管理と売却の進め方
売るか残すかを決めていない間も、空き家の状態は変わります。相続した実家を慌てて処分する必要はありませんが、判断が決まるまで「何もしない」のは避けたいところです。
親御さまが住んでいた実家を相続したものの、「気持ちの整理がつかない」「兄弟姉妹との話し合いが途中」「遠方でなかなか見に行けない」という方は少なくありません。売却するか、家族が使うか、しばらく保有するか。大切な家ほど、すぐには決められないものです。
ただし、家の状態は家族の判断を待ってくれません。郵便物がたまる、庭木や雑草が伸びる、室内の空気がこもる、水回りのにおいが気になる、台風や大雨の後に傷みが進む。このような変化は、空き家になった直後から少しずつ始まります。
第10話では、「売るか決めるまで放置で大丈夫?」という疑問を入口に、空き家管理・相続手続・売却判断を混ぜずに整理する方法を、コンドルくんの4コマで解説します。
売るか決まるまでの期間も「空き家管理」は必要
空き家管理で最初に確認したいのは、建物の中だけではありません。玄関や窓の施錠、ポストの郵便物、庭木や雑草、塀や外壁、雨どい、屋根材など、外から分かる変化もあります。郵便物やチラシが長く残ると、家が使われていないことが周囲に伝わりやすくなるため、定期的な確認が大切です。
室内に入れる場合は、換気や通水、雨漏りの跡、カビ、床や壁の変化、水漏れ、害虫や小動物の痕跡などを確認します。すべてを一度に完璧にする必要はありません。まずは現状を写真で残し、確認した日と気になった場所を記録しておくと、次に見たときの変化を比べやすくなります。
国土交通省も、空き家の適切な管理についてチェックリストを公開しています。点検や補修が難しい場合は、無理に自分だけで抱え込まず、地域の事業者や相談窓口を利用する考え方が示されています。
「管理」「相続手続」「売却判断」を分ける
話が進みにくくなる原因の一つは、家に関する問題を一度に結論づけようとすることです。空き家管理は、建物と敷地の状態を保つための当面の行動です。相続手続は、誰がどの不動産を引き継ぐのか、登記をどう進めるのかという権利関係の整理です。売却判断は、家族の希望、資金、時期、建物の状態、市場性などを踏まえて決めるものです。
この三つは関係していますが、同じものではありません。売るかどうかが未定でも、管理は先に始められます。相続人同士の話し合いが途中でも、固定資産税の通知、登記情報、鍵、保険、公共料金、過去の修繕資料など、分かる範囲の情報を集めることはできます。
最初に「今すぐ必要なこと」「専門家と確認すること」「家族で決めること」を分けるだけでも、話し合いは進めやすくなります。
最初に整理したい4項目
- 郵便物・施錠・換気・通水など、現在の管理状況
- 庭・雨漏り・外壁・塀・近隣への影響
- 相続登記や遺産分割など、手続の進み具合
- 売却・保有・家族利用・当面の管理についての希望
遠方に住んでいる場合は、確認方法を先に決める
相続した実家が遠方にあると、毎週のように見に行くのは現実的ではありません。その場合は、誰が、どの程度の頻度で、何を確認するかを決めます。家族が交代で訪問する方法、近くの親族に外観だけ見てもらう方法、管理サービス等へ相談する方法などがあります。
大切なのは、訪問回数だけで安心しないことです。「外観」「室内」「庭」「郵便」「設備」「近隣からの連絡」のように確認項目を決め、写真やメモを共有すると、家族間の認識がそろいやすくなります。台風や大雨、強風、長期不在の後などは、通常とは別に確認する日を設けることも検討します。
電気・ガス・水道を止めるかどうかは、今後の内覧、清掃、修繕、防犯設備、漏水などの状況によって判断が変わります。一律に「全部止める」「全部残す」と決めず、利用予定と安全面を確認しましょう。
相続登記は売却準備と別に放置しない
不動産を相続した場合は、相続登記の確認も必要です。2024年4月1日から相続登記の申請が義務化され、原則として、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に申請する必要があります。具体的な期限や必要書類は状況によって異なるため、早めに確認しておくと安心です。
登記名義が故人のまま、遺産分割協議が未了、相続人が多い、連絡が取りにくい相続人がいる、といった事情がある場合は、売却の相談と並行して手続の見通しを立てます。売却価格の査定だけ先に行っても、権利関係が整理できていなければ、契約や引渡しまで進めにくいことがあります。
売却を検討するときは、管理費用も含めて比較する
相続した実家を保有する場合は、固定資産税、火災保険、光熱費、庭や建物の管理、修繕、現地へ行く交通費などが続きます。売却する場合も、家財整理、境界、建物の状態、契約条件など、物件ごとに確認する項目が異なります。査定額だけを見るのではなく、「保有を続けた場合の負担」「売るまでに必要な準備」「いつまでに決めたいか」を並べて考えることが大切です。
建物を解体して空き地にすれば管理が不要になるとは限りません。雑草、越境、ゴミの投棄、近隣への影響など、空き地としての管理が必要です。解体費用や税負担の変化もあるため、先に壊すと決めず、建物がある状態と土地だけの状態の売り方を比較してから判断しましょう。
まずはコンドルへ。必要な提携先と連携します
「司法書士へ行くのか、不動産会社へ行くのか、管理の相談をどこにするのか分からない」。その状態で窓口を一つずつ探すのは負担です。株式会社コンドルでは、まず物件の状況とご家族の希望をお聞きし、空き家管理、相続手続、売却準備のどこから整理するかを一緒に考えます。
相続登記や権利関係の確認が必要な場合は提携司法書士、税務の確認が必要な場合は提携税理士、法的な調整が必要な場合は提携弁護士、境界や測量の確認が必要な場合は提携測量会社など、内容に応じて連携できる体制があります。最初からご自身で相談先を振り分ける必要はありません。
もちろん、すぐに売ると決めていなくてもご相談いただけます。「今の状態で何を確認するか」「売るまでにどのような準備が必要か」「当面の空き家管理をどう考えるか」を整理してから、ご家族に合う進め方を選びましょう。
よくある質問
Q.家財が残ったままでも相談できますか?
はい。先に全部を片付けると、残す物と処分する物の判断や費用比較が難しくなることがあります。第7話でもご紹介したとおり、まず現状を確認してから必要な範囲を整理する方が進めやすい場合があります。
Q.兄弟姉妹で売却方針が決まっていません。
売却の結論が出ていなくても、建物の状態、維持費、管理方法、登記状況を共有することはできます。数字と現状をそろえてから話すと、感情だけの議論になりにくくなります。
Q.古い家でも査定できますか?
建物が古い、荷物が残っている、修繕が必要といった状態でも、まずは現状をご相談ください。先に大きな費用をかける前に、売り方と必要な準備を比較することが大切です。
まとめ
相続した実家は、売ると決める前から管理を始めましょう。
「空き家管理」「相続手続」「売却判断」を分けて整理すると、今することが見えやすくなります。堺市・高石市を中心とした相続不動産、空き家、空き地、不動産売却のご相談は、まず株式会社コンドルへ。必要に応じて提携専門家と連携し、手厚く進め方を整えます。
参考:国土交通省「空き家の管理のやり方」、法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」。個別の法律・税務・登記の判断は、状況に応じて各専門家へ確認します。
